22時半に自宅に着いた。猫は案外、ふつう。シッターにずいぶん優しくされたのだろう。よく遊び、よく食べていたらしい。
そういえば、神戸にいた4日間、1匹の猫も撮らなかった。自分が猫以外の写真も撮れることが確かめられて、可成り安心した。
明日からは休日返上の日々、ポートタワーのキーホルダーを携帯して乗り切ろう。
最終日の朝も喫茶店プロローグに入った。新人の女の子が入って、楽しそうに仕事を教えられている。ぼくは常連客を装っておいた。旅のあいだ、4回入って、4回とも同じ席に座った。元町に定位置ができて、うれしい。毎日、午前中をこの店で過ごして、午後からちょっと働くような暮らしができたら、それは理想的だ。
三宮の駅のロッカーに荷物を預けて、フロマジュリーミュウに顔を出す。店にはおゆきはんとおゆきはんのお姉さんがいらっしゃって、「ゆき」が2倍になったようでそれは幸せなことだった。おゆきはんはもちろん、ぼくの体重をお姉さんに伝えた。「54キロなんやって、うそやろ、もうちょっとあると思うで、体重計まちがってんちゃう」「1,320円のキーホルダー付けてんの?」。数字で捉えるタイプかな。3人でチーズの写真の撮り方を模索して、楽しい時間だった。
おゆきはんとは、三宮の地下街でランチをしてから別れた。たいへん世話になった。
ポートライナーに乗って、神戸空港を見にいく。開港20周年にもなるらしいが、初めて来た。
三宮に戻って、新神戸駅に向かった。新幹線のホームで1時間半ほど過ごして、18時30分ごろのひかり号に乗った。往路をこだま号で来たから、ひかり号の速さに驚いた。ふと気づくと三島を過ぎていて、もう山の向こうは関東だ。ああ、東京だなあ、と。新横浜から橋本周りで帰った。ずっと元町にいたから、暮らす町の静かさに驚く。はは、京王ストアだよ、って。
旅先でストレンジャーとして過ごすのが好きなのだな。そういえば、この旅の最初に梅田で、ツェッペリンの移民の歌を選んで聞いたのだった。
三宮は吉祥寺を大きくしたという感じだ。用があってジュンク堂書店に入って、目当ての棚に難なくたどり着いて、自分が吉祥寺にいるかのような感覚になったのだ。それで、考えてみると街自体が吉祥寺にとても似ていると気づいたのだった。たまたま吉祥寺の大型書店もジュンク堂なのである。そして元町は、西荻によく似ている。
毎日、おゆきはんのおかげもあって、よく食べた。
この旅のモノクロの写真はすべてニコンの50mm。ぼくがニコンを、とくに50mmのレンズを選んで手にしたら、それは本気だ。猫以外も撮れるのだよ。ご覧ください。フジやオリンパスもよいカメラだが。








500系を見られなかったのは残念だった。
