休日とする。
西荻の文武堂で「つつうらうら展 vol.2」をやっている。写真とお茶と古いカメラの、展示と販売の催しだ。昨年末の同展示で知り合った出展者のりょうさんたちに会いに行くこととする。彼らは関西在住だから、まさかこんなに早く東京に来てくれるとは思っていなかった。
出かける直前に友人を誘ってみると、なんとちょうどこの展示を見に行くために身支度をしているところだったと言う。これには驚いた。あとで落ち合うことに決まる。話が早い。
ランニングで行く。走り出すと脚が煽られるような強風に難儀し、待ち合わせの今野書店には15分遅れた。脚の遅さを友人に詫びる。ここでは小説新潮を買う。
ニューベリー・カフェでひと息つく。コーヒーとチーズケーキ。美味い。
文武堂に移る。ギャラリー・スペースに入ると、りょうさんのパートナーのよりこさんが歓迎してくれる。先月一度会ったきりで、まさか覚えてくれているとは。
りょうさんは山に行ってしまった、とのことで不在だったが、よりこさんと、前回はお話しできていなかったニクサンカメラのニクサンと、長い時間話をして過ごした。ちょうどすれ違いで帰ったところだというナイトウくんという青年をニクサンが呼び出し、紹介してくれた。
ニクサンからオリンパスのペンを買った。ペンはアメリカをバックパッカー旅行している18歳のときに、のちの師匠となるYさんが使っているのを隣で見て憧れたカメラである。20年後についに所有者となったわけだ。36枚撮りのフィルムも2本買って、居合わせた全員に並んでもらい、すぐに一枚撮った。
文武堂の書店の方に移りブライアンさんとも話す。古書を何冊か買う。
とうぜん、通りの50メートル先のオトトハルにも顔を出し、店長に年始の挨拶をする。
通りを戻り、道の反対側から文武堂の前を通過しようとすると、ギャラリーの中から手を振られ、前回のときにお話ししたNさんがいるのが目に入った。ほんの挨拶のつもりで、もう一度寄る。居合わせた初対面のHさんも交え、ついカメラの扱い方のことで話が盛り上がり、また長居する。日を改めてワークショップなんかやってみてもいいですけど、と何の気なしに言ったら、ニクサンが「場所なら提供する」とおっしゃる。話が進む。
内心では、こんなに人に恵まれてよいはずがない、と不安になる。
ギャラリーを出て、ちょっと落ち着こう、ぼくたちがこんなに幸せでよいはずがないのだから、という心持ちで、とりあえず居酒屋えんづに行くことにする。エンヅさんをなんだと思っているのか。
エンヅさんと会うのは久しぶりだった。同道の友人にこの店を教えたのもぼくなのだが、彼女はいつの間にかすっかり常連になっており、メニューにやたらと詳しく、エンヅさんやお店のスタッフとも秘密の話をしている。なんか素敵な感じだ。エンヅさんの料理はやはり美味かった。結局、ここでも幸福感に満たされた。
帰路も走るつもりだったのだが、荷物が増えてしまった。古いカメラだって持っている。それに満腹。始めから計画が甘かった。電車で帰る。
表題の句は挨拶句。よりこさんに歓迎されエンヅさんの店に行き着いた一日ということ。重たく受け止められないように解説しておいた。俳句をやる人の習慣、と思っていただけると幸いだ。
文武堂でブログ用の写真を撮るのを忘れた。



