世界の真理を知る、目黒、”Sweet Sounds of Heaven”, 22km, 20251001

歯が痛む猫を動物病院に連れていく。雨が降っている。この猫を連れ出すときに雨の日が多いのは、飼い主が雨の日に活発になる人間だからだろう。この猫を最初に保護した日もたまたま雨だったから、今日の雨の中のドライブもロマンチックだった。と、思っているのは飼い主だけで、猫はとうぜん怯えて鳴いていた。

レントゲンと血液を調べ、すぐに右の上の犬歯を抜くことになった。飼い主は猫を預け待合室に戻り、そこにあった漫画を読んで笑っていたのだが、診察室からは猫の絶叫が聞こえてきた。待合室のドッグ・オーナーの男2人も、愛犬を抱きかかえ、不安そうな顔で頭や首を撫でてやっている。待合室というのは、元来、不安感が募るものだ。笑っている場合ではない。が、漫画があまりにも面白かった。

うぐいす歌子の『今日もネコ様の圧が強い』だ。なにがよいって、ほろりと感動させないところがよい。それに世界の真理がさらっと書かれてある。ああ、そうだったのか、そりゃ道理で。おそらくだけど、ぼくが知らなかっただけで、すでに話題になっている本だという気がする。なにしろ世界の真理が、さらっと書いてあるのだから。

うぐいす歌子『今日もネコ様の圧が強い』 KADOKAWA

すべてが無事に終わり、鎮静剤の効果もあってとろりとしている猫。よかったよかった。初めて担当してくださった獣医さんだったのだが、この猫の故郷の千葉県一宮町の獣医さんと雰囲気が似ていて、猫も気に入ったらしい。だいたいが、可成りの遣り手のようだ。こうして主治医が見つかると、うれしい。


夜は目黒へ。珍しく、外で食事を済ませる。ここのところは忙しすぎて、栄養失調の症状が現れているからいけない。なにかというと脚を攣る。それでトンカツを食べるつもりだった。だが大都会と言えどそんなに都合よくトンカツ屋は見つからないから、適当に目に入った定食屋に入った。席について窓から通りの往来をふと見渡すと、すぐ道を渡ったところにトンカツ屋の看板が出ていた。こんどはトンカツを食べよう。今夜はチキン南蛮定食を食べた。なかなか美味かった。この街は単身者に最適化されている。悪くない。

イベントの打ち合わせのためにタイムアウト目黒に顔を出す。

ずっと会いたかったこの店の常連に、初めて会えた。店主のヨーコさんが引き合わせてくれたのだ。フユという人物だ。フユとはたっぷり写真の話をした。ユージン・スミスについては驚いた、とだけ書いておこう。それから「Love in Vain Blues」だ。たまたまぼくがローリング・ストーンズのバージョンを弾くと、彼は、ここのところギターのリハビリでロバート・ジョンソンのバージョンを練習していると言った。もちろん一緒に合わせた。今後の話もとんとん拍子に決まった。ヨーコさんには感謝である。美味そうなスパイスももらったし。

目黒から夜霧の多摩川を走って帰る。22キロ。


さてローリング・ストーンズ「一曲紹介」。

2023年の最新アルバム『Hackney Diamonds』に収録された「Sweet Sounds of Heaven」はレディ・ガガとのデュエットだ。この映像は2023年のものだからミック・ジャガーはちょうど80歳である。ミックが何歳だとか、野暮なこととは思いつつ、どうしても触れずにはいられない。体型も声も、変化がない。ミックのやることはミックにしかできないという気にさせられる。この新作にチャリー・ワッツはすでにいない。

Rolling Stones Session(仮)
@タイムアウト目黒
Sun, Oct 26, 2025
Open: 6:30 PM Start: 7:00 PM 
Charge: TBD
Members: “Komi” コミヤコウキ (Host & Guitar), “Hide-chan” ヒデちゃん (Bass) “YOKO” ヨーコ (Master & Drums), “Fuyu” 山崎冬絋 (Flier Photo)
楽器完備|セッション初心者・見学のみ歓迎|予約不要

※近日詳細公開予定