電車で渋谷まで向かった。車窓から見る街の緑が日に日に濃くなってゆくから、やはり気持ちは前向きになる。クライアント・ワークの前の時間に、花や国立代々木競技場を写真に撮りながら歩いた。まとまった量の写真を撮れてとても満足している。
こうして日々書きつづける(撮ることも含めて)と自分がなにを書くかがよくわかる。たとえば写真なら、いつも同じテーマを同じ構図で撮っていることに気づく。今日などもまさにそう。この丹下健三の代表作を、午後の順光を使ってこれからもなんども撮るのだろう。もしぼくが早起きの得意な人間だったら、朝、原宿側から順光でなんども撮るにちがいない。そのように基本があって、たまに好みから外れたことをするのがまた面白い。
先日、若い友人に「アートってなんですか」と訊かれて、「ぼくはネイチャーとアートを分けて考えているところがある」と答えた。形容詞にするとナチュラルとアーティフィシャル。花と建築を撮りながら、つい、その友人との問答のつづきをシミュレーションしていた。

