桃の節句ということで甘酒を飲んでいる。風呂上がりにひやで飲むと美味かった。この日の俳句といえば芭蕉だろう。道祖神に招かれた風狂は『おくのほそ道』の旅の最初にこの句を詠んだ。
草の戸も住み替はる代ぞ雛の家 芭蕉
「つぎの入居者は女の子がいるんだって。こんな殺風景な部屋もそのうちに雛飾りで賑やかになるだろうな」と、あえて現代口語体で訳す。旅支度を終え、貸家を引き払い、すでに心は松島の月に奪われている芭蕉は、この句を隅田川のほとりの草庵に残して「みちのおく」へと旅に出た。季語は雛で春。
鷹女だとこう。
折りあげて一つは淋し紙雛 鷹女
下五は(かみひいな)と読む。「紙雛なんか折ってみたけど、一つだとなんだか淋しいものね」。鷹女はそのあとでほかの内裏様を折ったか、折らなかったか。やはり折らなかったほうの情景を味わいたい。いや、折ったほうもいいか……。
芭蕉にしろ、鷹女にしろ「雛」とは対照的に老いてゆく大人の孤独が感じられてよい。
夜、ジョグで4キロ走った。つぎのレースまではあまり負荷に拘らずにのんびりと走るつもりだ。
真冬の寒さに戻ったが、湿度がある分過ごしやすかった。
ときおり湿った雪が落ちてきたが積もらず。
夕飯はヤマイモを摺って出し汁と醤油で味付けした。そのほかは、ほうれん草の味噌汁・さつま揚げ・米。若者のように米を食った。

