猫を見て、ああ、猫になりたい、と感じるぐらいには疲れているらしい。疲れているのか? おそらく。最低限やるべき仕事だけを片付けて、それ以外の時間は、ぼおーっと過ごしていた。こんな日は一人暮らしの負の側面ばかりが強調されるが、たまにはそういうこともある。それに11月は忙しかった。疲れが溜まるのも当然だ。明日にでも長い距離をゆっくりと走れるといいのだが。
そうだ、独居に関する読みたい本がいくつかあったのだ。
猫はいいなあ。ずっと寝ている。
今日も俳句を鑑賞しよう。
冬晴をすひたきかなや精一杯
川端茅舎
昨日につづいて茅舎の冬の句を選んだ。作者には冬晴れの澄んだ空気を吸い込む力がもう残されていない。この季節は晴れることが多いし、空気はいつでも我々を包んでいる。そして無意識に呼吸をしている。そんな当たり前のことも病床にあっては感じ方が異なるのだろう。目の前に広がる虚空と、それを見ている作者の心情が、平易な言葉で見事に表された。哀しい句だ。
