二日続けて日中の長時間のトレーニングをしたからか、とても深く眠ったみたいだ。それは基本的には喜ばしいことなのだが、とんでもない悪夢を見てしまった。
こんな夢を見た──と、漱石風にメモしておこう。あれはたしか一人称が「自分」だったか。
こんな夢を見た。自分は、深夜の人気のないビルの階段を上って屋上を目指していた。そこは三方が壁に囲まれた階段室になっていて、一方の窓からは月明かりが差し込んで足元を照らしていた。屋上まではもうすこしというところで、とつぜんの高所恐怖症の発作に襲われた。ふと下をみると、この上ってきた階段が、よく屋外の非常階段にあるような、鉄板でできた簡易的なものだということに気がついたのだ。それでなかばパニックになって引き返した。息を切らしながら、なんとか地上階まで下りて、ビルの車寄せに飛び出たところで、こんどは警備員に追われた──
そこで目が覚めた。高所の恐怖と追われる恐怖、そして、なぜ屋上に向かっていたのかという恐怖……。そんな時間に人目を忍んで屋上に向かう人間がろくなことなんてしないだろう。そういう夢を見たことがすこし悲しい。いつか挫折したフロイトの勉強にはもう一度挑むべきだろう。悪夢の要素がいくつも組み合わさっていた。さすがにまいった。
3時間ほど眠って5時ごろだった。そのあとはうまく眠れなかった。それでも寝不足という感じもなく日中を過ごした。よほど深く眠れたにはちがいない。
乳酸菌飲料を飲むとよく眠れる、というのが話題になってから、眠りに悩むぼくもその習慣を取り入れていた。たしかによく眠れる気がしていたのだが、効果を検証したくて、しばらく飲むのをやめていた。そして今週からふたたび飲み出したのだ。そして3日目の夜にこの悪夢を見た。スワローズ・ファンのぼくが飲むのは当然ヤクルトである。ヤクルト1000ではなく、ふつうのヤクルト。これ、それなりに熟睡効果があるんじゃないかしら、と思ってしまう。
ぼくがいつも買うヤクルトは10本入りだ。漱石の小説は「夢十夜」だ。ヤクルトを毎日1本飲んで、夜に見た夢を毎晩書き留めておくと、はたしてどうなるか。
