賑やかだった会合から帰る、ひとりの夜のドライブは、なんともいえないよさがある。今夜はちょうど大友良英のラジオの時間だった。五反田から中原街道で多摩川まで出て河岸を帰った。
五反田の人たちは、ぼくのことをいつも心配してくれるのだが、いったいなにを心配しているのか、わたしはなにを心配させているのか、わからない。でも彼らにも心配する理由があるはずだから、ぼくのほうになにか原因がありそうだ。
ぼくが酒を飲んでいないことを知ったぐんちゃんは「大丈夫ですか、なにかあったんですか」。なんでだよ。まあ、そう思うよね。
ギターを弾いていないことを聞くと「じゃ、シタールにいくんですか、ジョージっぽいですもんね」。ぐんちゃん、ジョージっぽいって言われて嬉しくない人間はいないよ。
肉をあまり食べないと言えば「あ、ポール・マッカートニーですね」。君はビートルズがずいぶん好きだ。
「日光にあたると溶けちゃうんですよね」と、あおいちゃん。まったく、よくもまあそうテキトーを言えたものだ。感心する。
終始こんな感じだ。くだらない会話を存分に楽しんだ。やはりたまには人と話さないといけない。ひとりでいるとろくなことを考えないものなのだと、痛感する。
それにしても、ぼくは質問を受けてばかりでこちらから訊くことは少ない。今度は試しに質問する側に回ってみよう。
ぐんちゃん、あおいちゃん、ふくちゃん、しゅんさん、ジョニーさん、マキさん、とーるさん、マスター。あなたたちよ、フォーエバー・ヤング。今夜は来られなかったクモさんとスギさんも。
不惑を迎えたジョニーさんが、40歳についてなにかいいことを言っていたのだが、なんだったか。
思い出した。「40歳になったけどさあ、中年の鬱になるよ」と笑っていたのだ。
ぐんちゃんは口を開けばインド思想だし、マキさんは疲れ気味だと言うし、シュンさんは酒臭いし、あなたたちに俺の元気を分けてやりたいよ。
あと、ぼくに72年製のとてもコンディションのいいストラトを触らせてくれた彼。ごめん、名前を忘れた。今度もう一度訊ねる。いままで弾いたどんなギターよりも最高だった。やっぱりまともな楽器ってすごいんだ。ぼくが大富豪だったら150万で買ってたな。本当によかった。ありがとう。
