編集のNさんとの仕事は久しぶりだった。この方にはフリーランスの一年目からお世話になっているから十年来の知己ということになる。つまりぼくの若き反抗の日々を知ってらっしゃるわけだから、少々気恥ずかしさもある。20代のころはNさんにも生意気なことを抜かした。ぼくがパンデミックを海辺で穴熊になって過ごしているあいだに疎遠になって、多少の不義理を重ねた。それなのに、いまでも連絡をすると仕事を回してくれるから寛容な人である。こうして折に触れて自分史を振り返ると反抗ばかりしているようで呆れる。やはり少年時代にロックを聴き過ぎたか。
Nさんはいつも刺激的なポートレートの仕事を任せてくれる。渋谷の古いビルの一室で、ある劇作家を撮らせてもらった。びしびし感じた。うまく撮れているといいのだが。

