クライアント・ワークの空き時間にお台場を散歩した。丹下健三の設計したフジテレビの本社ビルを外から一通り眺めて、25階の球体展望室に上がった。周りの観光客はほとんど日本人だった。関西のイントネーションが目立った。たぶん彼らの口数が多いからだ。それにひそひそ話をしているつもりが、ぜんぶしっかり聞こえてくる。この感じは嫌いではない。東京は街や電車の中などが静かに張り詰めていて不気味さを感じる。人々が譲り合いすぎている。出張などで大阪の電車に乗ると、ぼくは落ち着く。タクシーの運転手が窓を開けて隣のレーンのクルマに向かって罵言を浴びせたりするのも落ち着く。人間らしくていいと思う。やっぱり神戸あたりに住みたいなあ。そんなことを考えながら東京のランドマークを旅行者に混じって歩くのが存外に楽しかった。




つぎの2枚の写真、ややこしいが見比べてほしい。


上が、展望室にあったいわゆる「この方角に見える景色」のパノラマ写真。下が今日ぼくが撮った写真。上は晴海の客船ターミナルがまだあって(いい場所だった)、周辺の再開発が始まっていない。下になると、手前にはびっしりとオリンピックの選手村、奥にはタワーマンションやオフィスビルが遍く隙間を埋めている。
いやはや、自分の生活実感と湾岸エリアの発展ぶりがあまりにもかけ離れていてクラクラした。丹下健三とかどうでもよくなった。どこにこんな金があるのか、と考えれば、資本主義の利潤は必ず搾取か借金からやってくると言っていいだろう。自分だってそうじゃないとは言い切れないけど、やっぱり世の中お金に狂っている。
資本主義をタイタニック号に例える学者がいるが、それはとてもわかりやすい。この船は沈んでいく、しかし船から飛び降りてもそこは真冬の海のど真ん中だ、と。果たして救命ボートはあるのか。




ついぶつぶつ言っていたような気もするが、丹下建築散歩には満足した。なかなかいい場所だ。またゆっくり来たい。
自宅に着いたのは21時ごろで、それからデイ・ゲームを見始めた。6回ぐらいまで見て、これはこんなに疲れている日に見られたゲームじゃないと思って、スマホで結果を見た。それでテレビを消した。明日勝てばカード勝ち越しだ。ヤフーレに頑張ってもらおう。
そして23時からはル・マン24時間レースのスタートだったのだが、さすがに見る体力はなかった。今朝は5時に起きたのだ。
中島らもに抱かれながら1時ごろに寝た。