鈴木叶の初出場、飢えることについて、20240612

鈴木叶の覚束ないヒーロー・インタビューには泣いた。2週間前にジャイアンツ球場で初めてプレーを見たときには、まさかこんなことになるとは思わなかった。

こんなこと、というのは、話すと長い。まず、主力捕手であるムーチョと古賀と内山が戦線を離脱したことで急遽1軍に昇格し、なおかつ2軍でバッテリーを組んでいた山野がたまたま同じタイミングで昇格し先発投手に抜擢され、女房役としてプロ初出場の機会を得て、長岡・村上・山田という自軍のスター選手を塁に置いた満塁の状況でプロ初ヒットを放ち逆転し、これが決勝点になり、パ・リーグを独走するホークスの強力打線を相手に見事にホームベースを守りチームを勝たせ、カード勝ち越しに望みを繋いだ、ということだ。泣ける。

山野もがんばった。3週間前に戸田球場を視察したときに交流戦での先発を願ったぼくは鼻が高い。もうだれでもいいから、ひとりだけでもいいから、先発投手が二桁勝ってほしい。山野とかケージとか小川とか吉村とかヤフーレとかサイ・スニードとか松本とか。奥川でも高梨でもいい。金久保はどうした。阪口もいる。


飢えることについて考えてしまって、困っている。考えてしまったからにはやっぱり試してみたくなる。

ぼくは飢えを知らない。たとえば山で遭難したとか、自然災害にあったとか、病気になって食べられないとか、国が戦争を始めたとか、外国が攻めてきたとか、そういう経験がない。今までの絶食の最長時間はせいぜい24時間ぐらいだと思う。二日酔いで動けなかったとか、疲れていて面倒くさかったとか、その程度の理由で2食抜けば24時間の絶食になる。絶食二日目に突入したという覚えがない。あまりの自分の人生の平穏さにすこし腹が立った。昭和一桁年生まれの祖父母は飢えを感じたことがあったと思う。(祖父母が生きているうちにもっと聞いておくべきだった。でも戦争の時代を話したがらない当事者も多い。祖父母もそうだったと思う)。ガザではこの瞬間も苦しめられている人がいる。能登半島はどうだろうか。

37年間生きて、一度も飢えたことがないなんて、尋常ではないと思う。

昨日京王ストアで買った4、5日分の食材がなくなったら、ちょっと絶食してみようと思う。48時間を目指す。水だけは飲む。怪しい健康法のようでもあるし、僧侶の抗議のようでもある。いまのところは政治的な意図はない。食べなかった時になにを感じるかを知りたいだけだ。もしかしたらやらないかもしれない。やってはみたが半日でやめた、ということになるかもしれない。


仕事のあとで多摩東公園の陸上トラックを1時間走った。日が長いのはいいもんだ。何日か休んで、5月の脚の疲労は消え去った。近所の陸上部の短距離走の男子たちは、互いに動画を撮りあってフォームを確認していた。なるほど、と思って腰からオリンパスを抜き出して静止画で自撮りをしてみたがなにも分からなかった。