今日も完封負け。週末に1点も取れないのはつらいが、モナコGPがあってよかった。
コース幅が狭く、追い抜きが極めて困難なモナコGPは退屈なレースだとも言われるが、ぼくはこの伝統のグランプリが好きである。たしかに順位の変動は少ないけど、ドライバーの腕が試されるのは間違いないし、ピット戦略の駆け引きも面白い。それに映像の美しさは格別だ。2006年のレースでは、ライコネンがマシントラブルでリタイアして、そのままコース脇を抜けて、港に停泊するクルーザーに引き上げて飲酒しているところが国際映像に映されたことがあったけど、そんなこともモナコならではだ。
たしかに抜きにくいモナコGPではあるが、結果から言えば、予選トップ10の並びがそのまま変動せずに決勝リザルトになった史上初めてのレースとなった。つまり、ルクレールが悲願の母国レース優勝を成し遂げて、サインツは3位表彰台にあがり、角田くんは今日も中団グループトップの8位で4ポイントを獲得した、ということだ。”あの”フェルスタッペンでさえ、なにもできずに6位のままだった。
オープニング・ラップの赤旗中断でほとんどのドライバーがタイヤ交換義務を消化したことで、各ドライバーはライバルにピット・ストップのチャンスを与えず、なおかつ自分のタイヤを保たせるというミッションを遂行することになった。そしてトップ10のドライバーはそれを見事にやってのけて、順位が一つも変わらないという珍事が起きた。走り終えたドライバーはみな一様に退屈だったと述べたが、個人的にはこんなレースもモナコらしくて面白いと思った。
タイヤをうまく温存した角田くんはラスト数週でチームからアタックの許可を得て、それまでより5秒も速くラップした。これはファステスト・ラップを狙ったか、それとも角田くんがストレス発散で好きに走っただけだろうか。彼の場合はどちらもあり得そうだ。残念ながらファステスト・ラップにはわずかに届かなかったが、一瞬のミスがリタイアに繋がるこのコースで、チームからリスクテイキングを許されるのは彼が相当に信頼されている証拠だ。この週末も本当にかっこよかった。
地元ルクレールのトップ・チェッカーにはサインツを応援するぼくも感動した。
